‡俺様の定義‡

「棗!!
ナギが渚じゃないってなんでだよ!!」

「じゃあナギちゃんはどこにいるの??」

「落ち着け。
櫂斗、実奈。ナギのふりをしていたんだ。」

そう。俺は病院を出るときに2人に連絡した。
俺らが知っているナギは渚じゃないと…

聞きたいことがあるなら家に来るようにってメールを送った。




「ナギの本名は港。
渚は港の双子の姉だ。」

「どうして入れ替わったりなんて…」

「渚は小学生のころ白血病だった。
だから家から出れなかった…
でも近所に友達が欲しかった渚は妹の港に自分のふりをして友達を作ってほしいと頼んだ。」


「でも、俺らがなぎ…じゃなくて、港と知り合ったのは5年の時だぞ?」

「その時も入れ替わっていたの??」

「途中で病状が悪化したんだ。
移植しないと治らないと言われたらしい…

そしたら港と骨髄の型が同じで、移植手術を行うことになった。
それで引っ越した。」

「じゃあなんで港ちゃんが倒れたの??」

「由香。飯だして。」

「はーい!!」

「「はぐらかすな!!」」

「こっから先はあまり話したくない事らしいから…

手術は成功して渚は助かった。
減りすぎていた体重も戻り、自分の分は自分でで食べれるようになった。
しかし…「待った!!もしかして港が太ってたのって…」

「そう。
姉の分も食べていたから。親に心配をかけたくないという姉に代わって食べてたんだ。


話を戻すと…
あいつは手術の後姉が回復していくのに対し、術後に高熱を出し発病した。
本人も何の病気かははっきりと聞かされてないそうだ…」





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