‡俺様の定義‡
【由香 side】
棗の様子がおかしい…
渚ちゃんが来てから棗は一言も喋ってない。
~♪~♪~♪~♪~♪~
アタシのケータイ??
「もしもし…」
『あっ!!由香さん??
渚ですけど…』
「渚ちゃん??どうしたの??」
『港が由香さんに話があるって…
でも、病院が携帯禁止なんで変わりにウチが。
今から音声流すので聞いといて下さい。』
「わかった。」
『行きますよ…
≪由香さん、お久しぶりです…
その節はご迷惑おかけしました…
いきなりですがウチがもう死ぬことは知ってると思います…
ですが助かる方法が見つかりました。
移植の型が合う人が見つかったのです。
きっと相手は喜んで移植してくれるでしょう。
しかし移植してしまうと相手が死んでしまうのです…
ウチにはそんなことできません。
相手が知らない人なら手術をしたかもしれませんが、型のあった人が棗なんです。
そのことは渚の口からもう棗には伝わっていると思います。
きっと棗は責任を感じて手術を受けてくれるでしょう。
でも、それではウチが嫌なんです。
きっと棗からその話を聞かされると思います。
その時は全力で止めてください。
ウチは愛する人を犠牲にしてまで生きる気はないので…
よろしくお願いします。≫
以上が港の言葉です。
港の港の最後のお願いになるかもしれません。
叶えてやって下さい。
お願いします。また近いうちに家に伺うと思うので…
では…「待って!!」
『puーpuーpuー』