聖男子マリア様 番外編  俺様天使奔走中につき
「ガブリエル……」


ガブリエルは大きくため息をつく。


「そう言うだろうと思ってましたから。別に驚きはしませんよ。それに止める気もボクはありません。ボクはキミの味方ですから。でもね……」


そう言うとガブリエルはちらりと抱いているマリアの顔を見た。


「彼の意思を尊重するのは、彼の命を繋ぎ止めてから考えましょう。今はとにかく戻って、彼の治療をすることですよ、ミカエル」



普段の「ちゃん」呼びではなく「ミカエル」か……



言うことを聞きなさい。


そんな声なき声も漏れ聞こえる。



言っていることはもっともだ。


マリアが死んでは、マリアの意思を尊重する意味がない。

もっと言うと、真理矢(マリア)のいない世界なんぞ、サタンにくれてやったっていい。

ま、間違いなくこれに「ふざけんなっ!!」って怒鳴られるだろうが。



腕の中のマリアを見つめる。


マリアの声は聞こえない。








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