俺の彼女
ベッドに座って
封筒を開けた



【芹澤君へ

お元気ですか?
突然のお手紙ごめんなさい。

病気の事、薬の事も…黙っててごめんなさい。たくさん迷惑をかけてしまいました。

雅紀兄さんから芹澤君と話したことを聞きました。動けるようになって、すぐに会いにいったけど、芹澤君は私のために…傷付いてまで…私を突き放してくれた。

私にとって生きることは苦痛でしかなかったの。日に日に醜くなる容姿は私の未来を病気以上に暗くしていった。

でもそんな時、芹澤君に出会ったの。突然現れた貴方はまるで太陽の様に私を照らしてくれた。

普通のデートや遊び、今まで諦めていたことが、芹澤君と一緒だとなんでも出来たよ。

そして…人を好きになる喜び。両想いの幸せを与えてくれた。

ありがとう。
私を好きになってくれて、傍に居て私を照らしてくれてありがとう。

今まで諦めかけてた未来を…人生を生きる力を芹澤君から貰いました。


芹澤君がこの手紙を読んでいる頃、私はアメリカ行きの飛行機に乗っています。
生きるために…
もう一度、芹澤君と笑って会うためにアメリカで大きな手術を受けます。

何年かかるかわからないけど、絶対に諦めないよ!
デブになっても、車イスになっても…

私は生きることを諦めない。

本当にありがとう。
さようなら。
愛梨】
< 205 / 213 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop