しなやかな腕の祈り
情熱の大陸
「暑…」



賑やかなアンダルシアの街は
春のお祭りでごった返していた。
スペインの街を一つ一つ旅して
捜し人をしだしてからと言うもの
体重が一体何キロ減ったのか。
そしてこのスペインという国の人達は
何でこんなにタフで親日家なんだろう。





捜し人をしていると言ったけど、ぁたしはその人の事を
詳しく知ってるわけじゃないし、顔もハッキリ覚えてない。
手掛かりは秀一叔父さんから聞いた話と、あたしの幼い頃の古ぼけた写真だけ。




「どうやって探せって言ぅのさ」





あたしはお祭りの会場のまんまん中に荷物を降ろして座りこんだ。
ため息をついて空を仰ぐあたしを余所に、アンダルシアの街は盛り上がっている。
4日間、昼夜を通して続くお祭り。
セビジャーナスを踊り続けるの。
日本で言ったら花祭りみたいなもの。
あたし以外のここにいる人は
本当に楽しそうにしている。
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