36.8℃の微熱。
 
あとはどうやったら先生を“男”として見られるか、ということなんだけど───・・。


ある日の居残り中。

意識するにはやっぱり見つめるのが手っ取り早い!! と思ったあたしは、勉強なんてそっちのけで先生をじーっと見ていた。

すると。


「・・・・何? 俺の顔ばっか見てても答え書いてないんだけど」


と、あたしの視線に気づいた先生に、まるで危険な人物でも見るような目で言われてしまった。

それはそうだ、書いてあったらこんな問題すぐ解ける・・・・って。

頷くところが違う、あたしっ!!


「分かってますよ。でもですね、ちょっと実験してるんで」

「は?」

「実験なんです、実験。前に約束したことだし・・・・すみませんが、しばらく見させてください」

「はっ? 意味分かんねぇ」


そうつぶやくと、みるみるうちに眉間にシワを寄せはじめる先生。

けれどあたしは、そんなのお構いなしにじーっと見つめ続ける。

男、男、先生の男の部分・・・・。

この際、ドキッでもキュンでもなんでもいい、見つけなきゃ。
 

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