36.8℃の微熱。
 
先生が自分から照れてくれるとは予想外だったけど、貴重な瞬間を独り占めできて嬉しい。

細田さんに感謝しなきゃ。

それでもって、明日にでもさっそくユカ様に報告しちゃおう!


「くっそぉ〜、あのブタめ!絶対なんか言ったな!そうだろ!? 白状しろ、江田ちゃんっ!!」

「さぁ?」

「・・・・今度会ったらロープでぐるぐる巻きにして燻してやる!」

「あははっ、燻製ハム?」

「フフフフ・・・・。あの図体だ、さぞかし出るだろうなぁ、肉汁」

「それ、なんか美味しそう!!」


そうして、家に着くまでの間、あたしはずっと笑いっぱなしで先生は悪意に満ちた顔をしていた。

今度ばかりはあたしの勝利?

いつも振り回されているお返し、少しはできたんじゃないかな。





───*。゚


「はぁ〜、いい1日だったなぁ」


お風呂に入って、髪を乾かしたりお肌のお手入れをしたり・・・・寝る準備を整えると、あたしはポフッとベッドに仰向けになった。

ホント、今日はいい1日。

このまま眠るのが惜しいくらい。
 

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