愛されて
分娩室の外では…
おばあちゃんと歩ちゃんが心配そうな顔で待っていた。

「大丈夫かしら?」
不安になる、おばあちゃん。
歩ちゃんは…
「大丈夫だよ…みんな、あぁして子どもを産んできたんだから…」
とおばあちゃんを励ましていた…

「でも…遥香はまだ、15歳。心配だわ…」

おばあちゃんの心配はー怒りに変わった。

「本当に由香たちは何をしているの?それに…9ヵ月まで気づかないなんて…」

「今日は梨香の卒業式で…卒業式の後、謝恩会があって、謝恩会は家族そろっての参加らしいから…」

しばらくして。
ママとパパとおばあちゃんがやって来た。

「歩香姉ちゃん、遥香は?」

ママが来て聞いた…

「産婦人科に入院って…何で?」
パパが聞いた。

ママも…
パパも…
おばあちゃんも…

私が病気だと思っているみたいで心配していた。

「落ち着いて聞いてね…留守電に詳しいことは言わなかったけれど…」

歩ちゃんが

「実は遥香…妊娠していて。今、分娩室に…」

「分娩室って?」

「もう9ヵ月目に入っていて…病院についた時は陣痛も始まっていて…」

「ウソ!?ウソだよね!?」

ママが泣きながら…
歩ちゃんに聞いた。

「本当よ。夜には生まれるって…」

「ウソだろう?」

パパも呆然としていた。
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