ろく

ふと木々の隙間から見える空を見上げると、真っ白な入道雲が……

いや、成長しすぎて不機嫌なのか、お腹のあたりを灰色に変化させながら、音もなく不気味に盛り上がっていっていた。

私はその様子を眺めながら、傘を持ってこなかったことを少しだけ後悔していた。
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