ろく

考えていたら、どんどん涙が出てきた。

私はおばさんの前だということも忘れて、わんわん泣いてしまった。

おばさんは最初びっくりしていたが、何も言わずに肩を抱いて、優しく私を揺すってくれていた。

ろくは縁側に座り、外を見ながら知らん振りをしている。

だけど、耳と尻尾がこっちをずっと気にしてた。
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