王子様なんか大っキライ!
「あれ、どうしたの黒沢?」
私が振り向くと、黒沢はドアから離れていた。
その顔は熱さのせいか、それとも告白を見たせいか赤くなっている。
「いやー、やっぱり他人の告白をのぞき見るのは良くないし…」
そう言って苦笑いを浮かべている。やっぱりこいつは春香のことが…。
「俺帰るよ。じゃあまたな」
黒沢はそう言うと軽く右手を上げた。
「うん、またね」
結局黒沢は駆け足で階段を下りていった。