初恋は君のために
「待てよミナミ」
階段を上る私を止めたのは
いつもより少し低い声を出したリュウで
私は3段目を登ると
玄関の方へ振り向いた。
「何で…何でお前そんな顔してんだよ」
心配そうな
どこか悲しげな表情で
私を見つめるリュウ。
そんなリュウは
ゆっくりと階段を登り
私に近付いてくると、
そっと私の冷たい手を
握りしめる。
「ー…リュウ?」
リュウの名前を呼んだ瞬間
リュウの温かいぬくもりが私を包み込んだ。