最後の恋はアナタの隣で
「うん。だって、春樹さんっていつも余裕そうなんだもん。嫉妬してるなんて全然思わなかった。だから何か嬉しい」

「何だそれ。俺は常に余裕ねぇよ」

「嘘だぁ。だったら私の方が余裕ないよ。春樹さんを取られそうで怖くていつもビクビクしてるもん」

「俺が誰に取られるんだよ?」

「誰とかは決まってないよ。女の子は皆敵だから! お店の女の子も」

「は? 店の女とか恋愛対象に入ってすらねぇよ」

「それでも私は不安なの! もぉ、春樹さんは本当に“乙女心”が分かってないなぁ」

「……だったら尚更、一緒に店に入った方が良いな」

「へ?」

「不安なんだろ? 店の女に取られるかもって。それなら一緒に店に入って、俺がお前の物だって見せつけてやればいい」

「……」
< 274 / 464 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop