最後の恋はアナタの隣で
「一着だけだと足りないだろ」

「足りてる! 充分足りてる!」

「何でだよ。週に二回出勤するんだから最低二着は必要だろ?」

「いっ、いいよ! 一着でいいから!」

「お前が良くても俺は良くない。それに、これは二ヶ月の記念だ」

「……え?」

「だから早く準備して出かけるぞ」

「う……ん。分かった」

思わぬ展開に拍子抜けした私は素直に返事をすると、出かける支度をする為にベッドから降りてリビングに向かった。



つい先日、春樹さんと付き合って二ヶ月が経った。


それが大事な事だとは分かってるけど、プレゼントを貰う事が当たり前なのかどうかはよく分からない。


私にとって春樹さんは初めての恋人。
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