最後の恋はアナタの隣で
「ここじゃ何だから衣装部屋で話すよ! ドレス借りるんでしょ?」

「え……まぁ、うん……」

……春樹さんにまだ会ってないのに……。


そう不満に思いながらも、ユカリに腕を掴まれた私は引っ張られるようにして衣装部屋へ向かった。


衣装部屋に入って扉を閉めると、ユカリはすぐにポーチから自分の携帯電話を取り出した。


嬉しそうに携帯をいじるユカリを見て、良い話だって事は何となく察しがついたけど、それをわざわざ私に話す理由が分からない。


だから黙って、ユカリが話始めるのを待っていた私の目の前に、


「ジャジャ~ン! 見て見て!」

差し出されたのは、ユカリの携帯に登録されてるアドレス帳の一部。


それを見た途端、一瞬にして血の気が引いた。
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