十和の時
「バンッ」
図書室のドアを思いっきり開けて、誰かが入ってくる。
何か言い争っている。
十和の存在には気づいてない。
気になって、言い合ってるのを聞いてみる。
イツキの声だ。
ソーっとのぞいてみる。
イツキと、相手は立花先輩だ。
「なんで?!いいぢゃん!!彼女いないんでしょ?!付き合ってよ!!」
立花先輩がイツキに向かって怒鳴っている。
告白しているようだ。
ただ、イツキが拒んでいるのか?
だだをこねるように立花先輩が言う。
「だから、ゴメンナサイ。付き合う気はありません。」
イツキが冷静に答える。
「なんで?!なんでよ!!」
泣きそうになりながら、立花先輩がイツキに抱きつく。

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