十和の時
12時の鐘がなった瞬間、静まり返った図書室のドアが開いた。
「十和!!」
イツキだった。
「ゴメンネ。遅くなって。こっちおいで。」
手をひっぱられ、窓際の床に座らされた。
イツキは閉まっていた窓を開け、十和の横に座り、
自分の足の上に十和を座らせた。
後ろから抱きしめながら、イツキは少しため息をついた。
走ってきたのだろうか。疲れた顔をしている。
「ねぇ、十和。上を見て。」
「え?」
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