バラバラ死体とシャルウィーダンス


「残忍な犯行だな……」


「大胆かつズル賢い」



美幸ちゃんは、未だハッキングしようと奮闘中だが、



「ダメだ! 解らねえぇ!」



だそうだ。

美幸ちゃんにも解らない事があるんだな……。

美幸ちゃんに出来ない事は、私にも出来ないわけで。

美幸ちゃんが普通に出来る事も、私が出来ない事だったりするから。



「此処が何処か解ればいいんだが……」


「パパー、わたし解んない」


「いつも言ってるだろ、お前の頭の良さは母さん似なの。俺はそこまで頭良くないの」



うん、忘れてたけどフジハラさんと美幸ちゃんは親子だ。

フジハラさんの奥さんは厳格な人で、フジハラさんが女性の部下と話すのは許してもフジハラさんから女性に触る事は許さない。


奥さんも警察だが別の部署なので、美幸ちゃんは言わばスパイだ。

フジハラさんに何かあったらすぐ解る上に、フジハラさんが浮気したらすぐ解るのだ。


女って怖い。
まあ私も女だが。



話が脇道に逸れたため戻す。


今、会議室のモニターにパソコンからアクセスした『殺人倶楽部』の画面が映されている。



『アクセス数10000越えたら、次は耳』







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