億万色Love



―バタバタバタバタ――…


廊下という廊下


道という道


とにかくひたすら走り抜ける


階段なんて……


「香っ…危ないって…!」


二段とばしで上がったりする



手を握られ、引っ張られるがままの私は体勢なんて気にしてはおれず、ただただ香留についていくのに必死だった


今にも転びそうな勢い


「香留っ!ちゃんとついて行くから、そろそろ手離さない!?危なくて怖いんだけど…」


「え?!あ…ごめんごめん」


無我夢中だったのだろう

私の手を離し、苦笑いを見せた香留


「ここ上がったら理事長室と開かずの間がある廊下だよ」

「うん」


階段を上っていく


上りきったとこで、香留が突然止まった


「…?」

「………どうしよ」

「え?」

「緊張する…」


さっきまでの勢いはどこに…?


胸に手を当て、息を落ち着かせる香留


「とりあえず行こ。開かずの間が陽介くんの部屋なのか、まずは確かめないと。緊張するのはそれから!」

「うん…」



息を整えた香留は、足早に開かずの間の前へと歩いた


扉の取っ手に手をかけ



………カチ……





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