≡イコール 〜霊能力者へ 『霊視1』より~
「てーかさぁ・・・ オマエもさぁ

まだ 若いけれども!

もー少し『まとも』な恋愛した方が

いいと思うよぉ!」


「はぁ?」


長谷川は 時々 少し『オヤジ』が入る

そこが また 憎めない所なのだが…


「この前の子・・・ 3週間で別れたんだって?

その前は 確か 入社前に付き合ってた子で

2ヶ月? その前は 3ヶ月 だったっけ?

だんだん 短くなってるよ!

オマエさぁ 『飽きる』のも分かる!

女好みの顔らしいから モテるのも分かる!

でもさぁ 『新商品の入れ替え』じゃないんだからさぁ 

女の子は!

『愛』だよ『愛』!!

分かる? 『愛』もないのに付き合うから

そうなるんだ! この前別れた子なんか

かわいそうだったよー オマエが全然 連絡しないから

最後 気が狂ったみたくなって オマエのケータイのアレ!

着信20件! 全部その子の着歴だったじゃん!

それも『秒単位!!』 あれにはオレもビビッたね

『怨念』を感じた! うん!」


長谷川は とにかく よく喋る

もし サラリーマンでなければ お笑い芸人か落語家でも

良かったかもしれない


「まぁ でも フリーの時は 断るの・・・

なんか 悪いし・・・ 付き合うときは 結構

軽いノリなくせに つきあい出すと スゴイ

ベタついたり 束縛したりしてくるから

面倒になっちゃって・・・」


長谷川は 片手に持った グラスビールを

一気に飲み干した


「あ~あ コレだからなぁ・・・モテる男は!

オレは アスカ一筋だ! おっ アスカ達だ!

アスカー ガンバれぇ!応援してっぞぉ!

ヒューヒュー」


オレは 長谷川が立っている方の 左側の耳を

人差し指でふさいだ

『声 デカすぎ!』
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