≡イコール 〜霊能力者へ 『霊視1』より~
「2人で・・待ち合わせをしてたの・・・

お花屋さんの前で・・・ひっく・・・

ハルが 元気が出るように・・って」


「うん・・・それで?」


オレは ハルという『名前』を聞くだけで

ドキッとしていた


「・・それで・・・2人で選んで

お花を 買ったの・・・そして・・・

お金を払うのに 私が 千円札を・・・

出そうとしたんだけど・・・

剛・・・『いいよ』って・・・えっ・・えっ」


「ほら リンコちゃん 泣かないで

ちゃんと 教えて!!」


「うんぐっ・・・剛が・・ポケットから

千円を出したの・・・私の千円『しまえ』って

でも 私 自分がハルのお見舞い・・

誘っておいて・・ 剛に出してもらうの

悪いと思ったから

『なに かっこつけてんの!』

って 剛のこと 肩で押したの・・・

そしたら 剛・・・ 

急に外を ジッと見て・・・

そして お花屋さんの外に走って出たの

きっと 私のこと・・怒って・・・

・・んっ そして・・・

お花屋さんの前に・・止めてた

私の スクータ・・スクーターに

乗ったの 剛・・すごく・・飛ばして・・・・」


リンコは さっき起きた出来事を

今 目の前で映されているかのように

細かく 一気に喋った


「見て・・・このお花・・・

こんなになって・・・

すっごく 可愛かったんだよ・・・

すごく・・・うっ・・・うっ・・」


リンコは その後の坂本の ケガの状態を

思い出して 泣いたのだろう
< 155 / 307 >

この作品をシェア

pagetop