≡イコール 〜霊能力者へ 『霊視1』より~
仕方がないので オレが リンコの代わりに

オレが 知る限りの事故の内容を

ハルの母親に 話した


ハルの母親は ようやく 事情を呑み込むと

血相を変えた


しかし やはり オレたち子供とは

違って 落ち着いていた


「リンコちゃん? あなた・・・

お母さんには 連絡したの?」


リンコは 首を 横に振った

「剛の家に 連絡しました・・・」


ハルの母親は

手術室の前に座っている女性に

目を移した


「あの方が 剛くんの お母さん?」

リンコは ゆっくり頷いた 

泣くだけないて

少し 落ち着きを 取り戻しだしていた


「じゃあ リンコちゃんも お家に

連絡しなくちゃね」


「うち・・・誰も居ません

うちは 共働きだから 早くても

お母さん 6時にしか 帰ってきません」


「じゃあ お母さん 携帯電話とか

お持ちじゃない? おばさん・・・

かけてあげるわよ」


「仕事中は 携帯見れないみたいです

連絡をどうしてもとりたい時は

『職場にかけて』って 言われています…

でも… こんな事で職場に電話なんてしたら

お母さんにも 職場にも 

迷惑かけてしまいます  だから…

6時になるまで待ちます・・・」


それを聞くと ハルの母親は
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