≡イコール 〜霊能力者へ 『霊視1』より~
『オレは 悪霊か!』

「いや・・・ちょっと・・・」

オレは 『悪霊』と一緒にされて 困惑した


「冗談よ」

「脅かさないでくださいよ」

「ほんとは『本当』だけど」

「どっちなんですか!」


オレは 日村 令子の いい『おもちゃ』だ


「いい 奥村くん・・・この事は よく覚えておいて」

「はい・・・」

「今 私たちが 生きている この『物的世界』はね

普通の人には『目には見えない世界』即ち『天界』と『地界』の反映でしかないの」

「『天界』と『地界』?」

「そう 『天界』は善霊の世界 『地界』は悪霊の世界よ」

「はあ・・・」

「善霊の数が多いほど この『世の中』は『平和』で 悪霊の数が増えてしまうと

『世の中』は 『悪念』に囚われ 『良くない事』がたくさん起こるの」

「・・・でも・・・それじゃ 『善霊』は大変ですね

『悪霊』は成仏させてもらえば それでいいかもしれないけど『善霊』は

常に 働き尽くめじゃないですか ・・日本のサラリーマンみたいに」


「いいえ 力のある『悪霊』を成仏させれば『善霊』になるのよ」

「えっ?『悪霊』って『善霊』になるんですか?」

「そうよ 例えば 能力が『100』の悪霊を成仏させたら能力が『100』の善霊になるわ

これは 『天界』にとっても 大きな力になるの しかし 『悪霊』の気持ちというのは

どちらかというと『感情』を交えた 私たち『人間』に近いものがあるの

だから 修行をして 『真理』に近い存在の『善霊』では その『感情の理解』という点で

どうしても 『最後の詰め』を丸め込んで 悪霊を『成仏』させる事が できない場合もあるの

そんな時が 私たちの『出番』なのよ 同じ『感情』を持つものとしてね」


オレは だんだん ボーッとしてきた

話しが長い・・・というのもあるが 頭の中が『まとめ』きらないでいる…


「・・・奥村くん?」


オレは ハッとした


「は・・はいっ」


「つまらなかったかしら?」


いや そういう問題じゃない
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