≡イコール 〜霊能力者へ 『霊視１』より～

日村　令子にしては『珍しく』　苦笑いだった


「『人に尽くす霊能力者』はね　その対象となる人に

憑いている霊を追い払ったり　たまには成仏させたり

しきる人も中にはいるわ

でも　大概は一時的な事…　どうせまた

違う霊がくっついてくるのよ

そして　また　その人は『霊能力者』に頼って

霊を『祓う』か『成仏』させてもらう

病気に例えて言えば　『西洋医学的療法』

つまり『対処療法』ということ」


「対処療法？」

「そう　既に起こっている事態について

その『事態』を取り除く努力をすること

だから　カゼの時なんか『薬』もらうでしょう

確かに薬は効き　カゼは治る

でも　また時期が変わればまた　カゼを引く

そして　また　薬をもらう　その繰り返し…」


「じゃぁ　どこで終わるんですか？」


「その役目が『霊に尽くす能力者側』にあるのよ

医学的に言えば『東洋医学療法』

なぜ　そのような　霊に憑かれる事態になるのか

原因を究明して　そこを取り除く

いわば『根本療法』よ

その代わり　このやり方は　とても『本人』の

強い想いが必要なの

なぜなら　霊とやり合うのは　まぎれもない

当の本人なの　私たちは　それをサポート

するだけ

間違ったことをしていないか

解決のために必要な供養の場所はどこか

当事者がキチンとやれているかまたは

そのレベルを見極めること

それらを　総合して　やっと　霊は

理解を示し　頑張った当事者には

『苦しみ』からの『解放』が待っているのよ

そして　ようやく　霊に惑わされない

『本当の』自分の生き方が出来るのよ

人間にとって　これに気付く事は　

自分らしく生きるためには最も重要とも言える」