≡イコール 〜霊能力者へ 『霊視1』より~
「分からないけど?」


「けど・・・親は・・・オレを望んで産んだわけで・・・」


何言ってんだ オレ!

また ワケ分からなくなってきた


「なるほど でも その通りね」


「…!ホント?当たってた?」

オレは 心の中でガッツポーズをした


「あなたが 今生きているということは

あなたの お父さん お母さんも

誰かによって 生まれたということ」


「はあ・・・オレのおじいちゃんと

おばあちゃんってことですよね」


「そして あなたのおじいさんとおばあさんも

誰かから 生まれた そのまた前も その前も

ずっと・・・ そうやって 人は『命』を

『鎖』のようにつないできたの」


「まぁ・・・そうですよね」

今更そんな 当たり前な事・・・


「と いうことはね・・・

奥村くんが 今生きているということは

奥村くんが 生きるために

『亡くなった』人たちもいるということなの」


????? どういうことだ?

オレが首をかしげていると


「今は 男女平等がどうだとか 人権主義だとか

戦争反対とか 人一人一人を『守ろう』とする

国の方針があるけれど 昔はどうだったかしら」


「昔・・・って 戦国時代とか・・・ですか?」


「そう その頃は どんな人たちが最も

出世したのかしら」



「・・・たくさん 敵を殺した人・・・たち!」

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