雪に消えたクリスマス
「創真君のご両親が亡くなったのは一年前です。失踪していた創真君が、どうしてご両親の死をご存じなんですか?」
玲のその質問に、俺は答える事ができなかった。
「霊体になると、時間の概念が変わってしまうんですよ…だから、創真君は二年間という時の流れを自分の中でねじ曲げてしまった…自分がこの世に存在するのに都合のいい形に…です」
俺は、黙ったまま、一言も口にする事ができずにいた。
しばらく、静寂が室内に充満する。
「お前は、どうして俺が死んだ事が分かったんだ?」
本当は、もっと気の利いた冗談の一つでも言えれば、この場の空気も和んだのかもしれないが、俺の口から出た言葉はあまりに単調な質問だった。
「僕は小さい頃から霊感っていうんですか?普通の人とは違ったモノが見えたりするんです。それで、創真君とは面識はありませんでしたが、創真君がお亡くなりになった事だけは、直感で分かったんです。そこへ、麗が創真君の事を尋ねて来た…僕は、創真君が亡くなった事は分かりましたが、どこでどのようにして亡くなったかは分かりませんでしたから、麗と一緒に創真君を探したという訳です。そして、半年後…」
俺の遺体が見つかったってわけか…。
「僕達が創真君を見つけた時には、創真君の魂はそこにありませんでしたし、遺体は、ほぼ白骨化していましたからね…麗は始め、あれが創真君とは信じられなかった様子で、ひどく取り乱していましたよ…あの物静かな娘があんなに取り乱すなんて…正直、創真君に嫉妬しましたね」
玲は、どこまでが冗談なのか分からないような曖昧な笑みを浮かべると、俺に更に言葉を続けた。
玲のその質問に、俺は答える事ができなかった。
「霊体になると、時間の概念が変わってしまうんですよ…だから、創真君は二年間という時の流れを自分の中でねじ曲げてしまった…自分がこの世に存在するのに都合のいい形に…です」
俺は、黙ったまま、一言も口にする事ができずにいた。
しばらく、静寂が室内に充満する。
「お前は、どうして俺が死んだ事が分かったんだ?」
本当は、もっと気の利いた冗談の一つでも言えれば、この場の空気も和んだのかもしれないが、俺の口から出た言葉はあまりに単調な質問だった。
「僕は小さい頃から霊感っていうんですか?普通の人とは違ったモノが見えたりするんです。それで、創真君とは面識はありませんでしたが、創真君がお亡くなりになった事だけは、直感で分かったんです。そこへ、麗が創真君の事を尋ねて来た…僕は、創真君が亡くなった事は分かりましたが、どこでどのようにして亡くなったかは分かりませんでしたから、麗と一緒に創真君を探したという訳です。そして、半年後…」
俺の遺体が見つかったってわけか…。
「僕達が創真君を見つけた時には、創真君の魂はそこにありませんでしたし、遺体は、ほぼ白骨化していましたからね…麗は始め、あれが創真君とは信じられなかった様子で、ひどく取り乱していましたよ…あの物静かな娘があんなに取り乱すなんて…正直、創真君に嫉妬しましたね」
玲は、どこまでが冗談なのか分からないような曖昧な笑みを浮かべると、俺に更に言葉を続けた。