ラスト・メッセージ
そんな稟の手を摩るのが、俺の日課になっていた。


手を摩りながら、色んな話しをする。


収録中でのハプニングや、ムカついた事、笑えた話し……。

それを楽しそうに聞いてくれる。


稟もステーキが食べたいやら、ケーキのバイキングに行きたいやら、〇〇の店のアイスが食べたい………。


全部食い物かよ!


と突っ込む。


そうだろうな。


点滴を通して栄養を採っているんだから……。


食いたくなるよな。

でも…その夢も……叶わない…。


叶えてやれない…。


< 279 / 304 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop