あなたじゃなきゃ
第八印象







ふっ





笑えてきちゃった



今までは一体なんだったんだろう





バレンタインは
手作りのビターチョコクッキーを作ってあげたっけ




ホワイトデーは
裕亮の家に行ってまったりしたんだ


その時にネックレスをもらった

ハートの





最近は…本当に、なんだったの…




ろくにカップルらしいことしてない



むしろ自然消滅したみたい



そんなのは嫌だ

どうせなら白黒つけなきゃ



多分、あたし


裕亮が他の女と歩いてるだけでも辛いから



彼女じゃないって言い聞かせなきゃダメなの



裕亮もしかってよ…


悪いとこなら直すから
好きな子できたなら許すから
重くしないから


せめて、友達として傍にいさせて欲しい。






……気がついたら


朝だった





重苦しい足取りで家をでた



いつも見ている景色が今日は一段と暗く見えた






まぶたが重い…



昨日はよく眠れなかったのかも





そのまま寝てしまった






「―さん!!」


……ん??



「お客さん、終点ですよ!!」


「ええぇぇ!!!??」





困った…寝過ごした




すぐに向かいの電車に乗った



「ついてない…」



時刻はとっくに文化祭の始まりを迎えていた



「やっば…」



柚希から電話やメールがいっぱいきていた





< 195 / 221 >

この作品をシェア

pagetop