待っていたの


「あなたこそ、朱国が恋しいのでは?私も……故郷があります。帰るすべのみつからない、家族がいました。仲のよい家族だったのに、突然こんな所に」

「月妃、自分は口下手だからなんと言えばよいか言葉が見つかりません。しかし、この世界を嫌いにならないでいてくれると嬉しいと思う。だから、泣かないでくれ、どうしてよいのかわからない」


そう言われて自分が泣いている事に気づいた。



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