姫
五,呪い
「ア、アロ……どうしちゃったの?」
「あ……これは……つまり」
私は未だ自分の目を疑ってやまない。
それもそのはず。
今まで見てきたアロとは全然違うからだ。
小さくなっただけではなく、顔つきもなんだか幼い気がした。
声もいつものアロより若干高く、全く別の人の声だ。
そして、十字架の模様が左右逆になっていた。
いつも右頬についているのが左頬に変わっていた。
右頬についているので見慣れてしまったせいか、なんだか違和感がある。