七狐幻想奇譚
“どうして夏燈ばかり……! オレと夏燈の何が違う?朱花、朱花――”



朱花、茜、燈夏。



夢か現か。



記憶にない光景。



茜の想いが痛いほど、強く伝わってくる。


でも朱花は……夏燈に想いを寄せていて、茜をまったく見ていない。




夢現――涙がこぼれる。



どんなに少女を想っても届かない。


少女は、茜の気持ちにすら気づいていない。


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