ブルービースト
部屋に帰ったブロードは、早速ポチに餌をくれてやった。
嬉しそうにドッグフードを頬張るポチを眺め、ベッドに座る。
「………戦ってるユノを見てると怖いのと同時にムカつくんだよね。昔の俺にそっくりだしさ」
「あぅん?」
ボリボリ音をたてながら答えるポチ。
ブロードの言葉を理解しているのかどうかはわからない。
「………俺にそっくりでどうするんだよ。親がいただろ、親が…」
ぼふん、とベッドに倒れると、ブロードは目を閉じた。
本当はまだ仕事があるが、そんな気分ではない。
「………あぁあ~、疲れたあぁ……」
そう呟いた後直ぐ様睡眠に入ったブロード。
彼が「仕事をしろ」と怒り心頭なユノに叩き起こされるのは、それから約三分後のことであった。