春夏秋冬
ドカッ!!!


(な、何!?)


隣を見たら、上下グレーのスエット姿でボサボサの髪の毛の少女が、
後ろの席の、場違いな茶髪のギャル少女の顔面に教科書(ビニール袋に入った状態)を投げ付けていた。


「テメー何しやがるんだよ!!」
「お前がいるから…お前がいるから!」
「訳わからねーんだよ!!!」


ギャル少女はボサボサ少女の胸倉を掴み、床に倒れ込んだ。
その時、調度机が彼女の机にぶつかり、大きな音をたてた。


「私、何もしてねーよな!?こいつが勝手に殴ってきたんだよな。」


ギャル少女は周りに問い掛ける。
ぴりぴりした空気に誰もが静まり返っていた。


「何やってるんですか!!?」


その時、担任の女性の先生が入って来て、乱闘を止めた。
二人の生徒は、駆け付けた先生に連れられて、教室を後にした。
彼女は、動いた自分の机を直し、携帯を再び触る。


(今、乱闘が起きた!!最悪дっと…)


送信完了したとこで、HRが始まる。先生の高い声に彼女は先生を見る。


「今日から一年間、皆の担任をします…」


彼女の隣には、誰もいない。(さっき、先生に連れていかれたから。)
前は、さらさらストレートヘアをした少女(後ろ姿から見てるから顔はわからず。)
後ろは、眼鏡をかけたかわいらしい少女。
そんな事をぼんやり考えていたら、チャイムが鳴って、教室がざわつき始めた。


(あ、休憩時間か……)


再び携帯を見る。メール:0件
時間を見たら11時過ぎ。もう彼はコミケ会場の中だなと感じ、携帯を閉じた。
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