【続】俺様王子と秘密の時間
「逃がさねぇよ?」
病人とは思えないセリフだ。
ほんとに熱あるの……?
「な、なに言って……ひゃっ!」
千秋はあたしのブレザーに手をかけて、ソレを脱がそうとする。
ぎゃあああああーっ!
信じられないっ!
あたしは抵抗しようとシダバタしたり身体をねじってみたり、ベッドの中で暴れた。
「暴れんなよ、やりづれぇ」
ブラウンの瞳が妖しく光る。
普通、熱があったら身体が重いし頭も痛いし、もっとぐったりしてるもんじゃないの?
「誰のせいで熱でたと思ってんだよ?」
口端を吊り上げて笑う。
「あの……それは……」
あたしが悪いよぉ。
口ごもっているうちにあたしのブレザーは簡単に脱がされてしまって、ベッドの隅に軽く投げる。
トクン……トクン……。
胸が甘い悲鳴をあげる。
「イケないことしようか?」