【続】俺様王子と秘密の時間
「絶対、許さないんだからぁ!」
もぉおおお……!
こんなモノが出回っていたなんて、しかも知らずに過ごしていたなんて恥ずかしいよ。
だから女の子達がわざわざあたしを見に来ていたわけね。
あたしは血管が浮き出るくらい怒りが燃え上がっていて、廊下を全力で駆け抜けて新館へ向う。
居るか居ないかわからないけど、ううん、きっと彼のことだから居る。
どうせまた変な記事でも作ってそうだし……。
――ガラッ!
新聞部の扉を思い切り開けた。
すると、机に向かって何か作業していた彼がビクリと身体を跳ねさせてあたしを見る。
「ちょっと涼くん!!」
グッと眉間にシワが寄る。
あたしはきっと鬼の形相というであろう顔をしていると思う。