【続】俺様王子と秘密の時間
「「「あ……」」」
3つの声が重なった。
あたしはベッドから起き上がり、慌てて入り口まで走る。
う……う、嘘!?
そこに居たのは……。
「ユリさんと春希さん……!それに、なんで羽鳥が居るのよぉ!」
信じられない……。
もしかして覗かれてたの?
「いや……覗き見するつもりはなかったんだけど、つい好奇心で」
紳士的な春希さんのイメージがパリンッと音をたてて崩れ去った。
「最初の方は強引すぎるんじゃないかしら?シイちゃんだって心の準備が。ま、80点ってとこね」
頑張りなさいよ、とユリさんは千秋の肩を叩いてニコニコ笑った。
「てめぇ、シイを襲うんじゃねぇよ。無理矢理どうにかしようなんて犯罪だぞ犯罪!消えろ!バカ」
こっちが怒りたいのに羽鳥はまるで小学生みたいに文句を言って、キッと千秋を睨み付けた。
どうしてこうなるの……?