【続】俺様王子と秘密の時間
ビックリして一瞬力が抜けた。
千秋はあたしの手からさりげなくケータイを奪って、放り投げる。
「ちょ…ちょっと……」
あたしは手を突っぱねて抵抗するけど、その手を抑えつけられた。
千秋があたしの頭の横に顔を埋めるから、濡れた髪の毛が頬にあたって身をよじらしてしまった。
「オレの誕生日に、他の男のこと頭に入れんな」
「ちあ…き…?」
聞き間違えかと思った。
だっていつもの千秋はこんな台詞を絶対に口にしたりしないから。
身体を起こす千秋の前髪が目にかかり、ブラウンの瞳がよく見えないから手を伸ばしてはらった。
――パシッ
手をとられて口元に運んでいく。
「ずっとオレだけ見てろよ?」
囁かれた台詞に胸が震えた。
嬉しいのに言葉で表せなくて、あたしはバカみたいに何度も頷く。
しばらく見つめ合って優しいキスを交わした。