【続】俺様王子と秘密の時間
「最悪最悪!!写メ送ることないでしょ!?」
「いくら氷のプリンスって呼ばれてても、自分の女が囚われの身でさ、来ないハズがねーよ。まぁ、その写メの顔じゃ姫とは言えねーけど」
ククッと笑う黒澤拓海。
頼むんじゃなかった……。
「でもな、シイ。もし王子が来たらお前のことが心配ってことだろう?」
それを聞いたあたしの中で淡い期待が産まれる。
それと同時に不安も広がる。
「ま、来なかったらシイに対する気持ちっつのはその程度のもんってことだ」
あたしの不安を口にした黒澤拓海を、否定も肯定も出来なかった。
「そろそろ5時だな」
黒澤拓海の言葉は左から右へと流れていく。
いい考えってどこがいい考えなのよ……。
頼むんじゃなかったと後悔したその時だった。