【続】俺様王子と秘密の時間


キスの嵐だと思った。



「ふぅ…っ……」


千秋のキスはあたしの身体を麻痺させてしまうんじゃないかってくらいに、激しさを増していく。

クラクラしてしまう。

ずぶ濡れになったとか、もうすぐ集合時間じゃないかとか、そんなことはどうでもよくなって。


ほんの一ミリも唇を離すことなんて許さないとばかりに、容赦なく強く強く唇を押しあててくる。

まるで、冷めたくなった唇に熱を取り戻していくかのように。


もう、立ってられない……。


そう思った時、熱が離れた。

けど千秋の顔は少し動いたら再び唇が重なってしまうくらい近い。



「どうしてお前は、お利口に出来ないんだよ?」


ハァっ……とキスの後の吐息を漏らしながら、挑戦的な眼差しを向けてあたしを見つめてくる。



「……ごめんなさい」

「前にも言ったろ?学習能力ねぇって?」


やっぱり言われてしまった。

 

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