【続】俺様王子と秘密の時間

ハッキリさせるってあたしの気持ちのことなのはわかるけど……。



「あのねぇ……」


お姉ちゃんはやれやれといった様子で煙草をくわえる。



「ハッキリっていうのは、その羽鳥って男に“アナタは友達以上に大事だけど恋愛対象にならない”って言えってことよ」


一気に言い切ったお姉ちゃんは、大きく煙を吐き出した。

お姉ちゃんの言ったことが間違ってるとは思わない。

けど、そんなことを言ったら、今度こそほんとに羽鳥との関係が壊れちゃう気がして怖かった……。



「か、簡単に言えないよ」

「あそ。じゃあ、勝手にしなさいよ」

「そんな……」

「でもこれだけは言っておくわ」


お姉ちゃんは真剣な顔つきであたしにこう言った。



「どっちにもいい顔して中途半端なことしてると、アンタそのうち二人とも失うことになるわよ？」