【続】俺様王子と秘密の時間
「二人を傷つけたくなかったらハッキリしなさいよねぇ!あーっ、ほんっとにイライラするっ!」
そう言って再び布団をあたしの上に落とすと、部屋を出て行った。
ふと蘇ってくる。
3日前のあの日……。
放課後の教室で……。
あたしの気持ちを揺さぶった羽鳥の言葉が、心の中にずっと居座り続けている。
結局あたしは土日もこんなかんじでなにもする気になれなかった。
月曜日がやってくる。
眩しすぎる夏の太陽とは反対に、あたしの気持ちはどんより沈みっぱなし。
しばらく放置していたケータイの電源を入れたけど、千秋からはメールも電話も着ていなかった。
期待してなかったって言えば嘘になる。
ガックリしたあたしはその足で学校へ向かった。
「撮ったでしょ!?」
「撮ってないって言ってるだろ」
ん……?
教室へ向かう途中の階段付近で言い争う声が聞こえてくる。