【続】俺様王子と秘密の時間
「秘密にしてるってのも大変だよな?」
沈黙を破ったのは羽鳥だった。
「疲れんだろ、シイ?」
ピタリと足を止めるあたしに二人が振り返る。
フルフルと首を振ってすぐに否定したのは、これ以上曖昧にしたくなかったから。
『残酷な女』
『頼むからハッキリしろよ……』
千秋はあたしにそう言った。
この時既にあたしの中で答えは出ていた。
千秋に対する気持ちがどういうモノか、羽鳥に対する気持ちはなんなのか、ハッキリと見つけた。
だからそれを伝えようと思っていたのに。
「嘘だろ?辛いだけだろ?」
「辛くなんか……」
「女に嫌がらせされてんのに?」
羽鳥はバイクを歩道の脇に停め、遮るようにそう言った。
「な、なんでそれを?」
「水城がオレと葉月に言ってきたんだよ。お前が“渡り廊下で捲し立てられてましたよ”ってな?」