【続】俺様王子と秘密の時間


それもこれも全部、あの王子様のせいだ。


千秋があたしの教室の前を通りかかると、野次馬のごとくあたしを見に来ていた女の子達の黄色い悲鳴が上がる……。



「「きゃあああああ〜!!」」

「私達の王子ぃいいい!!」

「わたしを抱いてぇええ!」


ムカッ。

ムカムカ。

あたしの血圧が上昇する。


容姿端麗、文武両道、冷静沈着。

ちょっと無口でクールな王子様。


文化祭のあの日以来、

もう【氷のプリンス】とはあまり言われなくなったけど、今でもみんなの王子様です。


千秋はあたしの方を見ると口に人差し指をたてて意味深な笑みを浮かべる。


な、ななななによ……!?

思わず叫びそうになった声を、あたしはグッと飲みこんだ。

 

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