運命
「遅い!」

受話器から聞こえたあの声だ。

「遅いって…、私今日オフの予定だったんですから…」

そうだ。私は今日オフだったはずだ。なぜこんなとこにいるんだ。実に腹立たしい…。

「警察にオフもオンもあるか!現場に行くぞ!」

相変わらずうるさい男だ…。この男は相場 健一警部だ。いつもいつも怒鳴り散らしているせいで、部下からは大層煙たがられている。そういう私もその部下の一人であり、なぜかこの男に好かれている。男同士とかそういったパープルな意味ではなく、一目おかれているー意味だと思いたい。
事件現場に行く途中ラジオの中のキャスターがリアルタイムでカメラに向かって話していた。
そのまま被害者宅に入り、二階へと上がった。
被害者の部屋であるドアを開けると強烈な匂いが鼻を刺激した。
血の匂いだ。しかし、どこかおかしい。

「血が…」

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