地味子の秘密 其の壱 VS黒羽の大妖怪
*第七章*

†姫の介抱―陸Side―

――陸Side――



杏が料理を取りに行って数十分…


姿が見えなくなった。



会場内を歩き回り、捜す。


途中、色んな重役達から話し掛けられた。


断ることも出来ず、簡単に挨拶を済ました。


で、また捜す…



「たくっ…どこ行ったんだよ…」


手を頭に置いて考えていると、人が集まっている所を見つけた。


何となく近づいてみる。



すると、そこには

おやじ達に支えられている杏がいた。


「どうしようか…この子。」

「どこの誰かさえわかればな…」



俺はさっとおやじ達の中に入る。


「あれ…君は…」


俺に気づいた一人が声をかけた。


「滝本です。
彼女、僕の連れなんです。面倒をおかけしました。」

ニコリと笑いながら、杏を奪う。
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