一章☆始まり☆


僕は長い受験を乗り越え、


そしてこの少しさびれた青葉高校に合格したんだ。


この高校が僕の物語の始まり。


そして僕、楓のスタート地点


『おはよ~』


今日は高校の入学式当日


昨日の夜は早くにベットに入ったせいか


目覚ましなしに目が覚めたんだ。


朝から体調もばっちり


いつもと同じく洗面所で顔を洗って、コンタクトレンズを入れれば


視界が戻る。


『あら早いじゃない~!早くご飯すませなさいよ入学式なんだから』


かあさんがいつものように喚く。


これが僕の日常。


着替えを済ませ、鏡の前の僕は見慣れない制服を着ている。


『ねえちゃんどうかな?』


こいつは僕の姉


二個上の隣の高校に通う女子高生の由季だ


『おぉ~青高の制服じゃん!なんかあんたさらに大人っぽくなったね☆』


そう僕は身長が175cm以上あるせいなのか少し


同級生よりも大人っぽく見られるんだ。


『なんか照れるな。ハハんじゃ行ってくるね~』


高校までは電車でも自転車でもいける距離。


ただこの春を感じたくて自転車で通うことにしたんだ。


バックの中のウォークマンには


朝、選んだブルーススプリングスティーンのMDを再生させて


自転車をこぎだしたんだ


これから始る高校生活に期待を込めながら



この時期のこの街はとても輝いている。


街の緑も花々も風も校舎のベランダからの海が見える景色も


そして桜の季節にあなたに恋に落ちて行ったんだ


儚くてとても短い・・・・

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