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雨のいやがらせ
翌日は雨だった。
「この雨じゃ、探すのは無理だって。」
村人の一人が止めた。
「そうだ、今度はヨコヤ、あんたが大変な事になっちまう。」
別の男が言った。
それでもリーグの父は、リーグを探しに行こうとしていた。
「でも、リーグを・・・あいつを探してやらないと。」

村人の誰もが、心のどこかで思っていた。リーグは生きていないと。それでも、一秒でも早く家に返してやりたかった。

その思いに反して、無情に雨は降り続く。次の日も、その次の日も・・・。
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