青春☆ROCK

校舎内に入った瞬間

タイミング良くチャイムが鳴った



あたしはもう1度服装を正し

教室へと向かった



そのとき階段から降りてきた

5~6人の男女グループの中にいる

金髪と黒のツートーンの男が目に入った




トクンと胸が高鳴る



「燐太…」



あたしは思わず呟いた




そう。

ロスで出会った燐太は

なんと同じ高校の生徒だった




けれど燐太にはもう

あの太陽みたいな笑顔はなくなっていた






あたしとすれ違う瞬間

少し派手めな女の人が

燐太の腕に自身の腕を絡めるのが目に映った




あたしは思わず目をそむけ

しばらくうつむいたまま

教室を目指した




そしてぼんやり

燐太のことを想った




高校で初めて会った燐太は

本当に別人のように無表情で

冷たい目をしていた



あんなに暖かい気持ちにさせてくれる燐太は

もうそこにはいなかった
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