SSマジック
「どういう問題よ」
聞き返した。

和人はビールをカウンターに置き、少し強ばった顔をした。

「もしかして優も…?」

なんだか顔色が悪くなっていく気がした。


優もそう。レディースの一人。
愛がかわいがった一人だ。

優はキレるまでに時間がかかり、おさまるのははやい。

女子高生数人に襲われたときでさえ、まだキレていなかったんだ。

和人の家で一晩考えて、やっとキレだした。

優は愛が遠くへ行ってしまうと聞くと、親を説得してまでついてきた。

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