満たされしモノ
僕は気付く。


胸元で暴れたり声を出したりすれば――


「あふ……

刀矢……それはちょっと激し過ぎるぞ……」


閂が艶めかしい声を出すことに。


(ぐわぁぁーー!! そんなつもりはないのにぃぃ!!)


遠目からだと、僕がセクハラまがいのパフパフをしているようにしか見えないだろう。


不幸中(?)の幸いか、閂の力が弱まったので、僕は速攻で彼女を振りほどいた!


部屋の隅まで後退り、手を突き出して閂を牽制する。


「か、閂、ゴメン! ビックリしちゃって……


それから、ここには僕だけで来たんだ。不知火達は来てないよ」


まずは謝罪の言葉。


そして、閂はどうも勘違いをしているらしいので、事実の訂正をしておく。


すると、彼女はポカンとした表情を浮かべたのだ。


「なに? 貧乳達はいない……」


「う、うん……」


恐る恐る答える僕。


機嫌を損ねたのか、と不安に刈られた。


しかし、そうはならなかった。


「……ということは、刀矢は一人で私のもとへ来たわけだ。


自分の意志で……


この私のところに!!」


何故か閂のテンションが上がっていく。


嫌な予感はしたが、身構える時間はなかった。


勢いよく飛び付いてきた閂に、いとも簡単に捕まった僕は再び肉に溺れた……


(うぷ……


閂……、人目がないと大胆で激しいな……)


 


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